最近、アメリカのSNSユーザーの間で密かに広まりつつある言葉をご存じですか?
その名も 「アルゴスピーク(Algospeak)」。これは、SNSのAIアルゴリズムによる投稿削除や制限を回避するために、ユーザーたちが使い始めた「新しいネットスラング文化」です。
アルゴスピークってなに?
「アルゴ(Algo)」=アルゴリズム、「スピーク(Speak)」=話す、を合わせた造語。
TikTokやInstagram、YouTubeなどで、投稿が削除されないように、わざと別の単語に言い換える表現方法のことを指します。
たとえば…
- 「suicide(自殺)」 → 「unalive(生きてない)」
- 「sex(性行為)」 → 「seggs」
- 「死」や「暴力」などの重いテーマ → 「cheese pizza」「dinner party」など意味のわからない比喩に
AIがNGワードを検知して投稿を削除しないよう、人間には伝わるけど機械にはバレにくい言い方を選んでいるんです。
なぜ今、アルゴスピークが広がっているの?
SNSプラットフォームは近年、ユーザーの安全確保のために「センシティブな投稿」への規制を強化しています。
特にTikTokやMeta(Instagram/Facebook)では、暴力的・性的・自傷的なコンテンツに厳しいAIフィルターを導入。
すると、ユーザー側も「投稿が削除されたら困る!」と考えるように。
結果、規制を回避しつつメッセージを伝えるための“隠語”文化が自然発生的に生まれたのです。
SNSの新たな“抜け道”文化?
アルゴスピークは、TikTokクリエイターやインフルエンサーの間で特に普及中。
特定のハッシュタグで使われたり、コメント欄でも見られるようになっています。
しかしこのトレンド、便利な一方で問題も…。
- デマや陰謀論を隠して拡散できてしまう
- 不健康な行動(摂食障害など)を助長する内容にも利用される
- AIの精度が追いつかず、対策が後手に回る
一部では、「隠語による自己表現の自由」と「プラットフォームの安全性保持」のバランスをどう取るかが議論されています。
どこで見られる?
以下のようなキーワードやハッシュタグをTikTokやXで検索すると、実際の投稿が多数ヒットします:
- #algospeak
- #unalive
- #seggs
- #shadowbanned
- #tiktoklingo
実際のTikTok検索リンク:
👉 #algospeak on TikTok
今後どうなる?
アルゴスピークは、SNSと言語の関係性を考えるうえでとても興味深い現象です。
今後はさらに高度化した言い換えが登場したり、AI検出技術との“いたちごっこ”が続くと見られています。
もっと知りたい!
アルゴスピークについてもっと知りたいときは、こんな書籍がおすすめです。
まとめ
アルゴスピークは、アメリカの若者やクリエイターたちが“規制の壁”を超えるために編み出したネット文化。
その背景には、自由な表現とプラットフォーム安全性という難しいテーマが隠れています。
新たなネットスラングが生まれ、進化する瞬間を、私たちは今まさに目撃しているのかもしれません。


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